賃貸マンション 設備機器選定の大原則教えてます!

 

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賃貸マンションの内装を検討するにあたり、こだわった内装にしないとお客さんがつかないのでは?
凝ったデザインにして周りとの差別化をしないといけないのでは?。

 

そんな疑問にお答えします。

 

 

 

 

 

1:ノーマル イズ ベスト 建具

結論、賃貸マンションの内装材・デザインはノーマルイズベストです。
シンプルイズベストという言葉はありますが、それに近い意味で言葉をあてがってみました。
理由は、凝った創りとした場合に後々でその設備機器がもし壊れてしまったら、復旧に高額な費用が必要となることがある or そもそも同じものを設置しおすことが困難になる場合があるからです。。
例えば建具ですが、目地のつけ方を複雑なデザインとしたり、ガラスの納まりなども含め押縁など目立たなくするなど納まりを特別に工夫しまるで一点モノであるかのような設えにしたとします。そんなものが壊れた場合、当然にメーカーの既製品で対応がきかないものとなる可能性が高くなる為、同じものを作り直すとしたら自動的に受注生産と同じようなかたちとなる=コストが高くつくことになります。
また、そもそも特殊な設えとなっていることで仮に作りなおすとなった場合に一般的な業者で対応することができず竣工時に関わっていた業者でないと技術的に対応が不可能となる場合になったり、その場合に竣工から何年も経っている場合にその業者が倒産していて、探し当てることが難しいなんてこともあります。

 

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引用 株式会社OKUTA LOHAS Material

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引用 homifyのDIYコミュニティ



2:ノーマル イズ ベスト 水栓・ボール

 

こちらもデザイナーズ物件などによく見られる置き型の手洗いボールです。
あらわしになっている為、洗面ボールに何らかの力が加わりやすくすぐに割れてしまったり、水栓だけ壊れてしまった場合に、それぞれ個別に修理・交換対応することができれば問題ありませんが、不具合の出るタイミングで(例えば設置から10年後などで)水栓においては吐水位置や給水立ち上がり位置、止水栓を作動させる為の機構などとの兼ね合い、ボールにおいてはぴったりカウンターにあうサイズのボールの有無などで、後継機種にて簡単に修理対応できない場合もあります。

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引用 OK-DEPOT

 

3:ノーマル イズ ベスト 各種面材 

時代時代で流行する面材の柄は異なってきます。毎年イタリアのミラノでミラノサローネなる国際家具見本市で世界の最新トレンドが発信されていますが、毎年生活スタイルにあわせた変化があります。つまり流行り廃りがある為、将来的に竣工時に選定した特殊なシート柄が10年後にも残っている保証はない為、もとの柄を選定できなくなる場合、内装テイストもガラッと変わってしまいます。最近では、将来的にもまずなくなることは考えられない白色のシートを利用されることが多くあります。白はどんな色にも無難にあわせることができ、将来的にも廃盤になる可能性は低く、所謂賃貸物件においては万能と言えるでしょう。例えば、下記シート単体で見るととてもオシャレでかっこいいのですが、特徴あるテイストで将来的にも流行り続ける可能性で言うと、一般的な木目のシートに比べると低くなると感じています。

 

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TOPPAN 101マテリウム より引用

 

4:とはいえ、突き抜ける為には?

もちろんそうは言いつつも、凝ったデザインとしなければならない局面もあるでしょう。物件的に唯一無二の好立地に位置し、周辺物件とは明確な差別化をする必要がある時などもその一つかと思います。基本的にマンションの設備なんてどれも似たりよったりで、結局は様々な設備機器についてメーカー・品番をチョイスして一つの部屋が出来上がっていくものなので、極端な差はうまれにくいのですが、各メーカーがこぞって時代時代に様々な商品企画を行い世の中に送り出してきます。商品を選ぶ側は何か目新しさや新たな価値ある商品に目が行き採用してその反響を試してみたくなるものですが、
その商品がその後も流行り続ける保証はありません。最悪選んだ商品が廃盤となってしまう可能性もあり、その場合将来的に修理・交換がきかなくなるなんてもこともあります。そうなると賃貸物件では大変困る為、物件づくりの際に何か目新しいモノを採用するときなどは細心の注意が必要です。