【百害あって一利なし】マルチエアコン設置はおススメできない

 

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マルチエアコン(2台分)のどちらかが故障したタイミングで機器全部を新しくしないといけない。そもそも費用も高額だし、故障していないほうはまだ利用できるのにもったいない。どうにかならないものか?

 

そんな疑問にお答えします。

 

 1そもそもマルチエアコンを設置しなければいけない理由   
2セパレートにして設置する方法模索
3どうしようもない場合(部屋と部屋を引戸で仕切る仕様など)

 

結論としては、そもそもマルチエアコン設置は極力避けたほうがよいです。
理由としては、

・交換時にかかる費用がシングルエアコンよりかなり高額となる

・高額な為少し古くなったからといってオーナーは交換対応に踏み切れない

・結果的に古いマルチエアコンをそのまま利用し入居者から「古い、臭いetc」など不満を言われトラブルににつながりやすい

・修理をするにしても高額となる場合がある

・マルチエアコンの対応可能な機種が限られるのでデザインなども選べない

・つまり流通が多くないのでシングルエアコンよりも価格競争しにくい

・何よりも片方が壊れているだけで両方の機器交換が必要がある(もったいない)

などデメリットが多いからです。

そもそも、マルチエアコンを設置する理由として一番多いのは、室外機を2機置くスペースがないというのがあります。物件を新規開発する場合にだいたいは建築費削減の為、施工床を極力少なくするよう設計し、結果として室外機を設置するスペースを確保できず「マルチエアコンで対応すればよいか・・・」などと簡単に片付けてしまう設計者も少なくないですが、賃貸マンションにおいては仕様設定でマルチエアコンを軽はずみに選択することは、上記にあげた様々なデメリットがあるのでお薦めできません。

何とかして室外機の設置スペースを確保して(避難経路の妨げになるような置き方はNGですが)、シングルエアコンの対応を取れるようにすることは、賃貸マンションの運営管理上とても有効になります。

あらかじめマルチエアコン設置の想定でコンクリート部分のエアコン用スリーブが1つ(最近だとだいたい100φ(直径10cm程度)の設定が多いです)とかになっているとシングル対応の可能性がほぼゼロとなります(新たにコンクリート部分にコア抜きするとなると構造に関するケアをしたうえでの対処が必要で簡単ではない為)が、スリーブが2か所設定してあり室外機の設置場所も避難の妨げにならないような箇所(例えば天吊り設置など。意匠上はよろしくないですが、機能的にはOK)に設ける設定がされていれば、エアコンシングル設置の対応が可能となってきます。

それでも、マルチエアコンの設置をするしか方法がないという場合もあるかと思います。その場合は、例えば部屋と部屋の間を引戸などで仕切られている仕様にすることで、片方の居室のエアコン設置をあきらめてしまうというのも手です。マンションによくあるLD横の中和室や中居室、引戸で仕切ったバルコニーに面するLD横居室(LDの延長としても利用できるような居室)などは、LDエアコンに容量の大きい機種を設置するかわりにエアコン設置をしない仕様とすることもあります。要はその部屋が涼しくなるようにいっていればよいわけなので、あわせて検討してみるのもよいかと思います。

 

 

【コストゼロ】オーナー向け 賃貸マンション 価値向上内装の極意

 

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賃貸マンションの原状回復工事において、劣化防止策・リノベーション手法として、キッチンやUBを新しくすれば価値向上、賃料アップ・維持は見込めるのはわかるけれど、誰にでもできることだし、何よりもお金がかかる・・・効率的にお金をかけず部屋の価値を向上させる方法はないものか?


そんな疑問にお答えします。

     

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1色にこだわること   
2サイズにこだわること

 

結論としては無難な色合いの仕上げ材を選定することです。
無難な色合いの仕上げ材とは、ずばり”白” で、建具や家具の扉、巾木などをシート張りする際は、白いシートを選択すればうまくいきます。
理由としては、人による好き嫌いが少ないですし流行りすたれもない、何年か後に劣化して交換しないといけなくなった際にもシートが廃盤になることがまずない為、劣化した部分だけシート張替した場合でも色合いが異なって見た目がおかしくなることをなくし、長くもとの設備機器を利用することができるからです。
具体的には、以前木調のメラミンシートが張られたキッチン扉があり、一部だけ劣化してしまったことがありその部分だけシート張替えようとしたことがありました。ただ、既にシートが廃盤となってしまっていた為ぴったり見た目のあうシートが見つからず、その部分だけ異なるデザインのシートを張ることになってしまい全体として統一感のない見栄えになってしまったことがあります。
当然、募集に出してもいい反応はありません。
また、壁はたいてい白色のクロスが張られていますので、その壁色にあった白い巾木が張られていると、壁が一つの面として見えるので、すっきりした印象になります。白い壁に茶色の巾木などが設置されている際はその部分が強調され、すっきりした印象にならず、床材にもよりますが、ごちゃごちゃした印象になります。
なぜか築年の古いマンションになると、そういった部屋がとても多いです。これは謎・・・・
もちろん白色中心だと色気のない仕上がりになってしまうのでは?という心配もありますので、床材で色味のあるものを選定し壁と床のコントラストをはっきりつけ、空間としてのメリハリをつけてあげれば問題ありません。
よって、面材の色合いは”白”を選ぶことを強くお勧めします。


またサイズにもこだわることをおすすめします。
例えば巾木で、高さが100mmほどあるものを利用している部屋がたまにあります。
巾木の主張が半端ないですが、それをデザインとして見せる理由が分かりません。
巾木があることで掃除機をかける際に壁を傷つけないようにするという機能面は考慮する必要がありますが、高さ100mmも要りません。
前述したとおり壁をすっきりした印象に見せる為に、巾木については最低でも一般的な高さ60mmのものを利用し、場合によっては高さ40mmのものをトライしてみることもお薦めします。

 

 

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巾木の悪い例 ※壁色にも床色にもあわず強調されてしまっている。高さもH=60mm 野暮ったい印象。